歌を始めてからのエピソードなど


中学時代は、とにかく合唱が楽しくてたまりませんでした。 

 

真夏に合唱の講習会に参加したり、合唱の練習前に走り込みを続けたり、外部の先生に何度か指導をお願いしたり・・・

 

とにかく毎日毎日、練習を続けました。

 

 

その結果、

それまでは全く無名の田舎の公立中学校の合唱部だったのに、私が3年生の時にNコンで九州ブロック大会まで進めたのです!

 

その他にも、地元のテレビ局が主催するコンクールでも1位になりました。

 

 

本当に嬉しくて嬉しくてたまりませんでした。

 

それまでの嫌なことや大変だったトラブルなど、一瞬で、どうでもよくなったのを覚えています。

 

 

ものすごく頑張ったことで得られた結果や達成感。

 

本当の意味の 「楽しい」「嬉しい」 っていうのは、こういうことなんだなあ、と思いました。

 

 

今思い出しても、胸が熱くなります。

 

そうやって歌は、私の生活の一部、身体の一部になっていきました。

 

 

高校入学後すぐに声楽の個人レッスンに行きたかったのですが、

親が、私の気持ちが真剣ではないと思ったらしく、レッスン代を出してくれませんでした。

 

「レッスンに行きたいのなら、自分のお金で行きなさい」

 

と言われました。

 

なので、小さいころから貯金していたお年玉をレッスン代に充てることを即決し、親を説得しました。

 

 

そして、ようやく高校2年生から、念願の声楽の個人レッスンを受けることになったのです。

 

高校2年生からというのは比較的遅いスタートですが、浪人せずに国立音楽大学声楽学科に入学できました。

 

 

でも音大入学後・・・

 

それまでの 「受験のためだけの声楽」と

音大入学後の 「演奏のための声楽」の、あまりの違いに衝撃を受けました。

 

ゼロからやり直し。

 

とてもショックでした。

 

 

ですが、4年間かけて少しずつ少しずつ、いい方向に向かっていきました。

 

 

大学卒業後も勉強を続けたかったのですが、またしても親の理解を得られず、勉強の援助を断られました。

 

東京で一人で生活と勉強をしていく自信がなかったので帰郷。

 

地元で、なんとか細々とレッスンだけは通っていました。

 


そして20代後半、その時に就いていた先生の発声方法に疑問を感じるようになったのです。

 

悩んだ結果、意を決して、

江口元子先生、高橋薫子先生にご指導をお願いしました。

 

そうやってまた、発声改善に努めました。

 

 

もちろん長年のクセは簡単には直せません。

 

でも、あきらめず毎日毎日毎日・・・、両先生のレッスンを思い出しながら地道に練習を続けました。

 

 

そうしているうち、ある時からすごく良くなっていったのが自分でも分かりました。

 

そして、その時に就いていた地元の先生からは「絶対に無理だ」と言われたオーディションにも合格できたのです!

 

 

こんな大学入学前後や、20代後半のことを思い出す度に、


「もっと早くから、きちんとした発声法を身につけていればよかった。

私は生徒さんに嫌われてもいいから、きちんとしたことを伝えたい」

 

という気持ちが湧いてくるのです。

 

 

中学時代の私のように、


歌うことが大好き!

だから、もっと上手になりたい!


という方たちに、私の経験から何かお役に立てることがあるはずだ、と。

 

 

私は現在も別の先生の元で学びを続けています。


いつも向上心を持ち、声楽の勉強を継続していくことを心がけています。